【第0日】北海道端から端まで回る旅
8月3日月曜日、秋田では4日間の竿燈まつりのはじまりの日で、東京からのこまち号が一便ごとに大量の旅行客を秋田駅のコンコースに吐き捨てていました。
竿燈を見たいと思いながら私は一路まだ足を踏み入れたことのない北海道へ。まずは青函海峡を渡るために一路青森を目指します。
秋田を出ると、まずは聞き馴染みの駅名を通ってゆきます。秋田市を抜けて潟上市、八郎潟町、能代市と自治体が変わってゆくごとに旅の高揚感も高まるものです。八郎潟に沈む夕日を眺め、途中脱線するのではないかというほどひどく上下左右に揺さぶられながらひと山、ふた山と越えて弘前へ。平野部に入り人が一気に増えました。
弘前につくと時刻は19時前。初めて乗るフェリーの出航が近づき、知らない街なのも相まって、一面墨をかけたような夜空は気持ちを不安にさせてきます。
秋田から3時間強、列車は終着の青森に着きました。気温は20℃で、海風も吹いていたため非常に寒く感じました。
ここからいよいよフェリーに乗船です。フェリーは23時過ぎに出航して3時に到着するので、まともに一晩寝ることができません。できる限り睡眠時間を確保するために、予めできる支度を全てしておくこととしました。
船酔い対策には適度にご飯を食べることが肝要であるそうなので、フェリーターミナルで夕食として塩にぎりともらったさつま揚げを食べて、歯を磨き顔を洗いました。生憎シャワーは船内にしかないため、それ以外を済ませていざ乗船です。
乗船客は地元民やトラックドライバーでよく乗っているであろう人と、旅慣れして刺激を求めて乗る人、バイク乗り等様々いましたが、瀬戸内海のフェリーにいるような家族連れは見かけませんでした。時間が時間なのか外海が揺れて家族連れに敬遠されるのかどちらでしょうか。
乗り込むとすぐにシャワーを済ませ、極限まで荷物を減らすために持ってこなかったタオルのありがたみを噛み締めながらハンドタオルで体を拭き、出航前に身支度を済ませて床につきました。
寝心地はまるで脱水中の洗濯機にもたれかかって寝るような感じで、決して良いとは言えませんでしたが、仮眠としてはちょうどよく、青森行きの中で寝ていたことも相まって十分な睡眠となりました。
寝ているのか起きているのか半々な状態を続けながら、「函館港に到着した」とのアナウンスで急いで降りる準備をします。
こうして私の初めてのフェリー旅は世で言われるような豪華旅とは真反対の、いわばただの寝床として終わったのでした。
第1日目は朝3時の函館からスタートです。
今回は一般開放されていたトラックドライバーズルームを使用しました。
汽車でいうところのB寝台、あるいはカプセルホテルのような感じでした。
これが桟敷席だとまた違った感想を持ったでしょう。